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20.桜の花の咲く頃に(2010)

 昨年末から忙しくセンター長のひとりごとを休んでいました。久しぶりですが、桜の花の咲く頃にうれしい便りがありましたので報告します。

 以前、この欄で書いた障害児スクールボランティアとして6年間関わってくれた専門学校生のA君が先日、「就職が決まりました。」とサポネットに報告に来てくれました。
高校1年生の時の初めて参加した時、昼食介助時に担当障害児の側を離れアイスクリームを食べていたために、私から注意を受けた生徒です。それでも残りの高校2年間も欠かさず参加し、その後、福祉系の専門学校へ進学しても来てくれました。特にスクールでのレクレーションは高校の後輩と共によさこい調の“炭坑節”踊りをしてくれてスクールの名物となりました。
A君に「おめでとう、良かったね。」と祝福しますと「センター長、就職のお祝いをしてください。」と頼まれましたので、本人と本人の後輩と一緒に焼肉店で祝杯を挙げました。私は毎晩ビールを飲んでいますが当日のビールは格別に美味しかったです。少し飲みすぎてあまり覚えていないのですが、彼に、就職先(高齢者施設)での職員としての心構えを話したみたいです。

 もう一人、スクールのボランティアの高校3年生が「就職が決まりました。」と報告に来ました。
小さい頃より柔道をしていて身体が大きく障害児から一緒に遊ぼうと言われると最後まで遊んでくれる人気者で、スクール参加の子供さんが申し込みの際「B君は参加するの?」と聞いてくるほどでした。3年間参加してくれましたが柔道では腰を痛めたりし、金鷲旗大会には出場できませんでしたが、スクールでは見事な練り腰で1本取ったのではと思います。障害児と同じ目線で一生懸命遊んでくれました。勉強は苦手で苦労していた様子ですが、就職が決まるとヘルパー2級の資格を取得しています。目標があれば出来る事を本人自ら実践してくれました。こちらも就職先は高齢者施設ですが頑張って欲しいものです。

 3月末にスプリングスクールを行いましたところ、多くの高校生のボランティアが参加してくれました。毎回、三井高校福祉科の生徒さんには参加して頂いていますが、今回は筑水高校福祉科の1年生も参加してくれました。初めての参加でまだまだ行動がぎこちない部分もありましたが、障害児を一生懸命にサポートしてくれているのを見て、3年後のA君、B君になるのではないかと思いました。
その為には私達スタッフが的確な支援を行わなければならないなと考えています。地域で障害児と接した経験のある人達が多数いることが障害児(者)への理解に繋がる事だと思っています。

 今年の桜は早く咲きましたが、冷え込んだせいか 開花期間が長くなりました。人生も同じでぱっと咲いてぱっと散るのも良いが、見ごろ時期を長く保つのも人生かな!とこの年になって思います。

平成22年4月7日
サポネットおごおり
センター長 古賀敏幸