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センター長のひとりごと
16. 年末の出来事にて
- 36.創立20周年挨拶
- 35.小郡ライオンズクラブ様より福祉車両寄贈
- 34.7回目の更新を終えて
- 33.小郡ライオンズクラブ様からのご寄付にあたり
- 32.コロナ禍での地域支援活動
- 31.移送サービス(福祉有償運送事業)の新車稼働
- 30.地域の支え合いで緊急時を乗り越える
- 29.緊急時の地域資源として地域で支えあうオープンスペース
- 28.10年先を見据えた体制作り
- 27.10周年を迎えて
- 26.ふれあいオリンピック
- 25.新福祉車両稼動へ
- 24.スプリングスクールを終えて
- 23.ほっと一息
- 22.感激、興奮の野球に大満足!
- 21.福祉車輌への想い
- 20.桜の花の咲く頃に(2010)
- 19. 埼玉西武ライオンズ“帆足和幸”選手来訪
- 18. サポネットの夏休みの出来事(2009)
- 17. スプリングスクール(2009)を終えて
- 16. 年末の出来事にて
- 15. 「サポネットおごおり」の平成19年度を振り返って
- 1. センター長のひとりごと
16. 年末の出来事にて
今日は、12月中旬です。今年の最後の月となっています。12月は師走といいますが、サポネットは相談事業、地域活動支援センターⅠ型(オープンスペース)、福祉有償運送事業(移送サービス)とも昨年の利用回数を大幅に超え、毎月が慌ただしい毎日でした。その上、トラブルや事故が無かったのは利用者、ボランティア、職員のおかげと思っています。本当にありがとうございます。
さて、年度末の忙しい時期にほほえましい事が3点ありましたので報告させていただきます。
1点目ですが、毎年、忘年会を利用者・ボランティア・職員で行っています。20歳にならないとアルコールが飲めない為に19歳未満は参加できません。未成年者からは、「何で参加できないと、昼食会は参加できるのに!」との意見もありますが、夕方の6時から2時間行いますしお酒の席ですのでお断りをしています。「分かった、20歳になったら一緒に飲むから!」と言い納得してもらいます。さて、忘年会の内容は、食事とアルコールとカラオケ、それに目玉のかくし芸です。忘年会の受付をした時、カラオケの曲を聞いています。「誰々さんとデュエットします」「職員と歌います」等の申し込みがありますが、カラオケの際にかくし芸があります。今年、一番受けたのはチュッカーズの曲「ギザギザハートの子守唄」を暴走族のリーゼントのかつらを被り歌った人でした。毎年、いろんなかくし芸を考えてしてくれる人ですが、「昨年、演じたかくし芸は昨年で終わり、今年はこれが受けるかなと思い考えていた。」と報告してくれました。「かつらは何処で購入したの?」と聞きますと、「仕事の休みのときに自転車で久留米のドンキ・ホーテまで行って購入した。」と話してくれました。本人の自宅からドンキ・ホーテまでは、1時間ほどかかります。一生懸命出し物を考えて購入し本人の満足した顔を見てこちらも嬉しくなります。私達職員もこういうお酒の場で利用者とふれあうのは年に1回です。お酒を一緒にのみ、語り合い、オープンスペースでは見られない一面をみると本当に嬉しくなります。
2点目ですが、オープンスペースを利用されている方に就職の前段階として、新規開店する喫茶店を紹介しましたところ、1名の方が採用され短時間ですが勤務するようになりました。サポネットからは初めての就労ですので開店から数日間は職員も昼食を食べに交代で行き、励ましていました。そんな中、私は全く知らなかったのですが利用者の人達で食事に行かれています。「友達が働いているから!」「新装開店ならばお客がいないと潰れる。潰れると仕事が無くなる。少しでも協力できれば!」等の考えがあり、利用者に声をかけて行ったとの事です。年金生活で窮屈な生活をしている人や、無年金者でサポネットに来てもお金が無いからと言い、いつもはカップ麺を食べている人達です。感激しました。ある人はタバコの本数を減らしたり、ある人は作業所の工賃を前借したりしていました。益々、感激しました。 障害のある人達が一人ひとりを支えあう、利用者同士の仲間意識が芽生え、成長していくことに私達支援員では出来ない、暖か身を感じると共に感激です。
3点目ですが、事務室にて仕事をしていますとロビーの方から歌声が聞こえてきます。耳を澄ませて聞きますと3人の若い声、「大きな声を出して」「もう一回練習しよう」と繰り返し行っています。何の練習かなと思い側に行って見ますと、明日のクリスマス会での出し物の練習でした。中学3年生の男子と中学2年生と小学6年生の女子でした。障害がある男の子が学校で発表した歌を「クリスマス会で歌いたい」と言い出したところ、いつも土・日にサポネットに遊びに来ている女の子二人が「私が一緒に歌うから貴女は指揮をして」と担当を決めて行っています。3人とも初めてのことで学校でも行っていないことです。自発的に協力して行っている事の微笑ましい光景です。
「障害のある子とない子がオープンスペースで触れあい、一緒に何かをおこなう。」
私の理想とすることで非常にいい事と思います。サポネットのオープンスペースには、障害児・者以外に多くのボランティアの方が来訪されます。ボランティアの中には小学生や中学生、高校生、定年退職者の方もおられ、お互いが癒され相乗効果があると思っています。一緒に触れ合って差別が無くなれば一番いい事です。
さて、クリスマス会ですが、今年も多くの方に参加していただきました。内容は最初にボランティアの歌「ライブステージ」、次に利用者の出し物でダンスやマジックショーに続いて3人の歌の発表です。緊張し、笑顔が見えませんが一生懸命に歌いました。終了後に私のところに走ってきては、「緊張した」と笑顔で話してくれました。その後は、ケーキやジュース、カレーを食べて楽しく過ごしていました。
クリスマス会での発表がメインでなく、発表に向けての共同が一番大事と考えています。次にこのような場面を見られることを楽しみにしています。
平成20年12月27日
サポネットおごおり
センター長 古賀敏幸